■品種名:
イエロー・マルチ■カテゴリー:ショーベタ オス個体
■カラーリング評価:★★(普通)
■フォルム評価:★★(普通)
■個体レア度:★(普通)
おそらくはイエロー・バタフライの作出の際生じた派生系でしょう。各ヒレのバタフライバンドが明瞭でない為、「バタフライ」に区分するのには少々問題があります。ただ、明らかにバタフライの系統なので、メスの選択をミスしない限り次世代にはバタフライが出現すると思われます。おそらくは、作出ブリーダーがソリッド・イエロー×バタフライの交配をしたF1個体なのではないかと思ってます。
バンコクのブリーダーには「品種の特徴を重要視するタイプ」と「別に見た目がキレイならいいじゃん!」タイプが存在します。前者はどちらかと言えば小規模プロブリーダーやハイレベルのアマチュアコンテストブリーダー、後者はアメリカなど海外に大量にベタを輸出している大規模ファームという事が出来そうです。
アメリカは、現時点では間違いなく世界一の「ベタホビー大国」だけに愛好者の数もレベルも幅広く、品種の特徴なんて関係ないから、とにかく見た目がキレイな個体が欲しいっ!って言うアクアリストも大量に存在します。従って、アメリカの輸入業者も「品種なんてどうでもいいから、毎月数千尾のショーベタを安価にて入手したい」と言うところが多い様です。そんなニーズに応える為、バンコクの大手ファームも「とにかくキレイな個体」作りに日夜励んでるってわけです。
私なんぞは、その恩恵を最大限に受けてる人間でしょうねぇ。だって、バンコクの大手ファームに行って、アメリカに輸出前の数千尾のベタの中から気に入った個体だけを選別し、しかもアメリカの業者並みの低価格で仕入れてるんですから(笑)。でも、こう言う関係を構築するまではずいぶんと時間と労力が必要でしたから、元手は結構掛かってますけどね。まぁ、ブリーダー達も職人ですから、現物見ないでアメリカからメールでオーダーしてくるリッチな奴より、わざわざファームにまで毎月のように足を運んで、お気に入りの個体を自らの目でチョイスしてくれる貧乏な客の方に親近感を覚えてるんでしょうね。
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