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ここから始まるベタのお話 vol.007

形状による区分 プラカットとロングフィン

 改良ベタはヒレの長さに着目すると、原種と同じようにヒレの短いショートフィンタイプと、そこから派生したロングフィンタイプの2つに分類する事が出来ます。このうちショートフィンタイプを一般的に「プラ・カット」と呼んでいますが、これはタイで原種のスプレンデンス種が「プラー(=魚)・カッ(=咬む)」と呼ばれている事から来ている名称です。そんなショートフィンタイプが観賞用としてアメリカに輸出され、かの地で突然変異的に出現したのがロングフィンタイプのベタで、1900年代初旬の事とされています。

 この様に、プラカットもロングフィン・ベタも元は同じ原種であるベタ・スプレンデンス(Betta splendens)の改良品種だけに、見た目は異なっても同一種に過ぎませんから自由に交配できますし、その子孫にも遺伝的な障害は生じません。従って、プロブリーダー達は結構自由にこの圧の異なる品種を交配し、さらなる品種改良をしています。

 一般的に「ロングフィンはショートフィンに対して優性」と言われています。つまロングフィンの遺伝子をL、ショートフィンの遺伝子をlとすると、LLはロングフィン・Llもロングフィン、llと言う遺伝子型を有する個体のみがショートフィン、つまりはプラカットになると言う事です。また、Llと言うヘテロ型のロングフィンの個体同士を交配すると、生まれてくる子供はLL:Ll:ll=1:2:1となり、理論上ではロングフィンが75%、そして25%はプラカットタイプが生まれてくる事になります。よく「ショーベタ同士で子供を採ったのにプラカットも混じって出てきた」と言うのは、両親がLlと言うヘテロ型のロングフィンだった事に由来します。

 ・・・って言うのが、ベタホビー界での一般常識です。・・・がぁっ!本当か??と言うのも、もし通説の通りならば、なぜロングフィンともプラカットともつかない個体が存在するのでしょうか?今日の画像の個体は、一応プラカットなんですが妙に各ヒレが伸長しています。また、ロングフィンタイプである事は確実なのに、いくら育成してもヒレはある程度までしか伸長しない個体も存在します。まったくの個人的見解ではありますが、ベタのヒレの長さは「不完全優性」と考えた方が正しいのではないでしょうか。つまりLL型はロングフィン。Ll型は中位のロングフィンそしてllがプラカット(ショートフィン)と言う訳です。実際にはもう少し複雑な遺伝的要素がある様な気もしますが、研究機関でもないとその辺の検証は不可能と言ってよいでしょうし、個人的にもあまり深く突っ込みたくありません(笑)。

 我々アマチュアがベタの繁殖を楽しむ場合、オスの方はロングフィンタイプとプラカットを見間違える心配はないでしょうから左程気にする必要はありませんが、問題はメス個体の方です。オスに比べて元々ヒレの伸長の度合いの少ないメスでは、ロングフィンタイプとプラカットタイプの差異があまり明確ではありません。数世代に渡って自家繁殖している系統でない限りは、外見からメス個体の遺伝子型がLL・Ll・llのどれなのかは判別困難です。逸品堂で販売しているメス個体も、バンコクのブリーダーの「これはショーベタのメス、こっちはプラカット」って言うのをそのまま信用しているに過ぎません・・・って言うか信用したくなくっても、判らないんだからしょうがありません(苦笑)。でも、バンコク郊外のベタファームで、ショーベタのメスとプラカットのメスを同じ池の中から掬ってるの見てるんですよね~(笑)。彼ら自身もあんまり明確に両者を区分していないと思われます。我々も所詮は趣味なんですから、「同腹の子供にショーベタとプラカットと両方出てきたっ!」って楽しむ位のおおらかな気持ちが必要なのかもしれません。・・・それがどうしても許せないって言う方は、ご自身で数世代系統維持なされるのがよろしいかと思われます。
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