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うーん、これぞスーパーレッド!

 さてさて、先週新たなベタを仕入れるべくバンコクの外れを徘徊していた私ですが、土曜日に市場を歩いていた時の事です。いきなり、後から私の手をぎゅっと握る者がいます。その感触はすべすべと滑らかで、てっきり妙齢の女性だろうと思っていそいそと後ろを振り返ると・・・。そこには、歯なしの口をくしゃくしゃにして笑う爺さんの姿が!

 実はこのクシャ爺は、知る人ぞ知るプラカットブリーダーです。市場に彼の店を構えているのですが、何かの用事で店から出てきた所、丁度カモが歩いていたのですかさずゲットしたって言う所だと思います。おそらくは70を遥かに越えていると思われるクシャ爺のくせに、何だってこんなすべすべの手をしているんでしょう??紛らわしいから止めれッて(笑)。

 このクシャ爺の作るプラカットは間違いなく一級品です。それは間違いないんですが、値段の方も超一級品でして・・・。今の我が国のベタ市場では、この爺さんの魚は仕入原価が高すぎて商売になりません。そんな訳で、ここん所この爺さんの店には顔を出さないようにしてたんですが、今回武運拙くつかまってしまいましたぁ。

 もちろん、その後クシャ爺が有無を言わさず私の手をぎゅっと握り締めて彼の店に連れ込んだ事は言うまでもありません。そして、おもむろに
「なんでバンコクに来たのなら俺の店に顔ださん!」
「いやっ、今日着たばかりだし・・・」
「どんな魚を仕入れたんだ?見せてみろっ」
と言うなり、この爺は人のバッグからプラカットを入れたビニール袋を次々と取り出し、品定めを始めました。
「あいかわらず、お前は下らん個体ばかり仕入とるなぁ」
「いやぁ・・・それ程でも」
「この出来損ないのレッドはなんだ??」
「いや、安かったもので・・・」
「馬鹿もんっ!プラカットを値段で考えるんじゃないっ!こんな駄物は廃棄しなさい。わしがもっとちゃんとした個体を見繕ってやろう」
「いや、爺さんの魚は素晴らしいのは知ってるけど値段が・・・」
そんな私の哀願などにはまったく耳を貸さずこの爺は勝手に自分の店の魚を選び始めます。

「ほれ、これがスーパーレッドだ!」
このクシャ爺とは闘うだけ無駄なのは、過去の経験から学習済みです。
「ああ、そうだね、素晴らしい個体だね。じゃぁ、それもらうよ。」
「まぁ、まて他にも素晴らしい逸品をわしがお前の為に特別に見繕ってやるから・・・」

 結局、その後このクシャ爺のプラカット講義を30分以上にわたり延々と聴かされる羽目に。もちろん、その間爺は自分の判断で次々に自家産のプラカットを選び出しパッキング。最終的に15尾のプラカットを押し付けられました。もちろん、こちらに選ぶ権利なし(涙)。
人様からは短気だとか言われている私ですが、年寄りにはめっぽう弱いんですよね~。まぁ、爺孝行だと思って黙って、目の飛び出るほど高い金額支払ってきました。

 その際にクシャ爺が選んだスーパーレッドがこの画像の個体です。帰国して撮影する際に初めてよく観察しましたが、こりゃ確かに物凄い色彩です。通常のソリッドレッドは、ボディやヒレに若干の金属光沢が残るのが普通です。また、バンコクのブリーダー達はこの金属光沢(イリデセンス)を消したり、より鮮やかな赤の発色をさせる為にメスにカンボジアンと呼ばれるボディが乳白色でヒレが赤い品種を使います。その為、金属光沢が消えている個体は、今度はカンボジアンの影響で、頭部がムラがあるように見えたり若干クリームホワイトの地色がのぞいたりする傾向があります。でも、この個体は本当に真っ赤ですね~。私も長年にわたりプラカットをずいぶん目にしてきましたが、ここまで真紅の個体は初めてです。まさに「真のスーパーレッド」と言えるでしょう。

 もっとも、ソリッドレッドとしての完成度の高さと商売は別問題です。正直、プラカットのソリッド・レッドは我が国でそれ程需要がないし、例え今の販売価格で売れたとしても、仕入れ価格と全然見合ってませんけどね(涙)。これがショーベタならば期待できるんですけどね~。
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[ 2011/07/04 00:00 ] 逸品堂通信 | TB(0) | CM(0)
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